展示が館をとびこえて、まちへ広がる取り組みを紹介する。

「今年はうちの、よう鳴くわ」愛着の持てる虫イベント
伊丹市『鳴く虫と郷町(ごうちょう)』
/伊丹市昆虫館


 現在では、虫15種類3000匹、協力店舗数100、協力団体30団体、関連イベント30とまちぐるみの規模へ成長したまちの一大イベント『鳴く虫と郷町(ごうちょう)』。
 
 伊丹市昆虫館は虫を用意する。文化振興財団は街を担当。商店街は店先に虫を置き、飼育する。シンプルな役割分担は基本は当初から変わっていない。シンプルな参加形態がよかったのか、「世話(飼育)」というちょっとした手間が「愛着」へと変わり、自慢しあうといった参加意識まで育まれ、まち全体が、虫の音を聴き、秋を楽しむ会場になる。

「鳴く虫と郷町」2012年度

写真は、旧石橋家住宅で行われている「虫の音茶会」の様子。

旧石橋家住宅で行われている「虫の音茶会」

5、6月には、イベントの一環として、「初夏のキリギリスハンター」が行われた。地元企業の職員なども参加し、キリギリスの幼虫を捕獲に協力した。

 白井 至子