はっち一枚目



JR八戸線本八戸駅で降り、目的地はっち目指して歩き始めるも、道沿いで目につく緑色のふきだしたち。「もう30年もやっているらしいよ」「このマスター、サッカーも大好きらしいよ」「八戸ではじめて!のnail salonらしいよ」 など。まちの風景に化しているこの緑色のふきだしは何ものか?と思っていたところ、期間限定プロジェクト「八戸のうさわ」の一部だったもの。イベントが終わった今も、気に入ったお店はそのままに残しているのだそう。

さて、そのうさわの発信源、八戸ポータルミュージアム「はっち」に足を踏み入れて驚いた。 はっちが、「ポータルミュージアム」と標榜する所以。それは、従来の専門分野にそった資料展示を行うミュージアムの機能をはるかにこえていたからだ。八戸の伝統文化やお祭り、偉人を紹介する展示、B級グルメのミニチュア展示はもちろんだが、市外からの来訪者に向けた横丁や市場など八戸の見どころを紹介する観光案内、子育て支援を目的に小さな子どもも大人もゆったり過ごせる交流スペース「こどもはっち」、また、八戸の地域資源を活かした市民によるアンテナショップの数々、音のスタジオやキッチン、ひろばなど、フロアのいたるところに、人と人が交流するスペースが設けられているのだ。

まさに八戸に暮らす人々の生活の息づかいがきこえてくる、八戸の人と魅力が活きている場所だった。

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▲はっちのエントランスにて。カラフルな288体の八幡馬たちが迎えてくれます。

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▲こどもはっちにて。モチーフの「8」を館内様々なところで発見する楽しみがあります。

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▲食のものづくりスタジオ、『里山夢食堂』さんにて。ここにも吹き出しが!

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▲市内アーティストと子どもたちの作品 ~八戸はみんな家族~

市役所の方にお話を伺ったところ、はっちは、シャッターがおり空洞化していくまちの中心地、商店街に活気を取り戻すため、中心市街地活性化の事業の起爆剤としてたちあがったとのこと。地域の資源を大事に想いながら新しい魅力を創りだすところとして、「はっちは、まちを元気にします」をミッションに掲げている。

2011年2月のオープン以来、様々な取り組みに走り続けているはっちだが、その成果が、まちなかの歩行者の数の増加や、空いていた店舗が復活するなど様々な事象にあらわれはじめている。


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佐竹和歌子